メモを取っていたら○○の中身と書こうと思って、
「なかみ」という文字は中身なのか?中味なのか?
ふと疑問に思ったんですよね。
分かっているようでわかっていない言葉って、
たくさんありますよね。
似た言葉で、内容がありますが、
中身と内容どう違うのでしょうか?
この際はっきりさせようと思います。
中身と中味の違い
中身と中味は、辞書を見ると併記されているので、
意味は同じということなのでしょう。
一般的に中身と書かれていることが多くて、
各新聞社やNHKの 用語辞典やでは「中身」を使用するようになっています。
同じ意味なら、なぜ2通りの漢字があるのでしょう?
ここで一つの考え方として、
作家の辻仁成さんのTwitterでのつぶやきをあげます。
中身と中味。日本語は深いね。意味は同じなんだけど、一応、新聞なんかでは中身をつかうみたいね。でもおらはつかい分けてます。中身は、外からみた中のもの。中味は、その本質的なものを指す、みたいに。?。意味も正味も、味の字をつかってますし。正確にはわからないけど個人的にはそんな感じで。笑
— 辻仁成 (@TsujiHitonari) 2016年10月10日
辻さんのツイートの中で「味」の付く言葉として、
意味や正味といった言葉をあげていらっしゃいます。
では「味」とはどういう意味なんでしょう。
[名]
1 舌の味覚神経が飲食物に触れたときの感じ。甘味・酸味などや温度の総合した感じ。「味をつける」「スープの味が濃い」「あっさりした味」「他店より味が落ちる」
2 そのもののもっている趣。含蓄。よさ。「味のある絵」「演技に味が出る」
3 物事を経験したあとでの感じ。「当選の味」「夜遊びの味」
4 相場の動きの状態。
5 囲碁・将棋で、のちに影響の出そうな指し手。「味が悪い手」
[形動][文][ナリ]一風変わって、おもしろいさま。また、気のきいているさま。しゃれているさま。おつ。「縁 (えん) は異 (い) なもの味なもの」「味な趣向」 デジタル大辞泉
2番目の
「そのもののもっている趣」
というのが、辻さんのツイートの中の
「中味は、その本質的なものを指す」
となるのでしょうか。
中身と中身、日本語の奥深さを感じずにはいられません。
中身と内容の違い
まずは、内容の意味から。
1 容器や包みなどの、中に入っているもの。なかみ。「手荷物の内容を申告する」
2 物事を成り立たせているなかみ。実体。実質。「試合の内容に不満が残る」
3 文章や話などの中で伝えようとしている事柄。意味。「手紙の内容」「内容のない番組」
4 哲学で、事物や事象を成立させ、また、表面に現れている実質・意味。⇔形式。
デジタル大辞泉
中身と同じようですよね。
ここでちょっと見方を変えて、
中身と内容を英語にするとcontentでいいようです。
ただ、中には、内容はcontent、中身はcontentsと
分けて考えている場合もあります。
この最後につく複数形の「s」がポイントで、
なぜ複数形なのでしょう。
レポートの内容の中身
こんな表現ありますよね。
内容の中身。
内容とは、
辞書の3の「文章や話などの中で伝えようとしている事柄」
といった大枠のことで、
中身は、もっと具体的なもの、と考えていいのかな、と。
内容の中に中身がたくさんあるから、
内容はcontentで、
中身はcontentsと複数形になるのではないかと思いました。
以上が無い知恵絞って考えた中身と内容の違いです。
まとめ
とりあえず、なかみは「中身」と書いておけば、
間違いはないようです。
中身と中味と内容の違いを私なりに考えてみましたが、
何気なく使っている割には、よくわかっていないものだな、
と実感しました。
日本語って奥深いですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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