熱中症は70歳以上になると急増します。
高齢になればなるほど重篤化しますので、お年寄りの熱中症対策が必要となってきます。
高齢者の熱中症の原因を知ってしっかり予防しましょう。
高齢者が熱中症になる原因
高齢者が熱中症になる原因は、体温調節機能が低下していることがあげられます。
暑さや寒さを感じるセンサーの働きが低下するので、「暑い」ということ自体を感じにくくなってしまいます。
以前、テレビ番組の実験で、少し高めの同じ温度の部屋に若い人と高齢者にいてもらい、暑いと感じる時間を調べていました。
若い人はすぐ暑いと感じたのですが、お年寄りは皆さん涼しい顔。
逆に、これくらいがちょうどいいといった意見でした。
暑いということを感じにくくなっていることを実証していましたね。
高齢者は発汗や皮膚血流量の増加が遅れ、発汗や皮膚血流量が低いので、熱を放出しにくくなっています。
結果、体に熱がたまりやすくなり、
深部体温がより上昇し熱中症になってしまいます。
また、体内水分量も低下しているので、汗をかくと脱水状態に陥りやすく、回復しにくくなってしまいます。
脱水が進んでものどの渇きに気づいていないことが多いので、熱中症へとつながってしまうのです。
熱中症は二種類あって、仕事とかスポーツで急激に発症する労作性熱中症と何日間もかかって徐々になる熱中症と古典的熱中症があります。
古典的熱中症は、家にいる高齢者の方がなりやすく、じわじわ熱が体に溜まって熱中症をおこすのです。
家にいるからと言って油断してはいけませんね。
熱中症の高齢者の予防法
熱中症の予防は、暑さ対策と脱水対策です。
高齢者の熱中症対策 環境編
こまめに水分をとりましょう。
喉が渇いてから水分をとるのではなく、時間を決めて定期的に水分をとったり、
起床時、就寝前、入浴の前後などに必ず水分をとるなど、ルールを決めるといいですね。
夜、トイレに行きたくないから水分摂取を控える方が多いのですが、
寝ている間もお風呂の時も、からだの水分は失われていきます。
入浴前後に十分な水分補給をしたり、寝るときは枕元に飲みものを準備しておきましょう。
ただし、持病があったり、水分摂取を制限されている方は、お医者さんに相談されてくださいね。
熱中症になった高齢者の方には、
数日前からだるいとか食欲不振などといった症状が出ていることもあるので,
体調不良の時は無理せず体を休めましょう。
気温と湿度にあわせて、熱のこもらない素材や薄い色の洋服にし、
襟元が開いていたり、ゆったりしたもので通気性をよくしましょう。
栄養バランスのとれた食事をするように心がけましょう。
規則正しい生活をして、散歩など日常的な運動習慣を身に付けると、体温調節能力の老化を遅くすることができます。
高齢者の熱中症対策 屋外編
外出するときは、暑い時間を避け午前中などできるだけ涼しい時にしましょう。
外出時は日陰を選んで歩くようにしたり、
日光を避けるため帽子や日傘を使いましょう。
水分補給のために、水やお茶は持ち歩きましょう。
熱中症計を使用して現状把握していくのもいいですね。
高齢者の熱中症対策 屋内編
高齢者が熱中症になる原因は、やはり気を付けたいものです。
すだれやよしず、グリーンカーテンなどで日よけをし、窓を開け、風通しをよくしましょう。
家ではエアコンや扇風機を使って、
室温28度以下、湿度40~50度という涼しい環境にしましょう。
高齢者の方は暑さを自覚しにくいので、気温や湿度は、暑いとか寒いとかという感覚ではなく、
温度計や湿度計で数字化して、28度を超えたらエアコンを使うなど、ルールを決めましょう。
まとめ
高齢者が熱中症になる原因は、
体温調節機能の低下
発汗や皮膚血流量の低下
体内水分量の低下
があげられます。
熱中症の予防は、暑さ対策と脱水対策。
喉が渇かなくても水分補給、部屋の温度計で確認しながら涼しく、
規則正しい生活をし、体調不良の時は無理せず体を休めましょう。
意識障害がみられたら、すぐ救急車を呼びましょう。
周囲の方も高齢者の方がいたら、体調の変化を気にかけてあげましょうね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ね
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