NHKスペシャル『人類誕生』第1集 こうしてヒトが生まれた

人類誕生

人類誕生 その他の回

最新の研究成果に基づき、数々のピンチを生き抜いた人類進化の物語3回シリーズです。

2018年4月8日にNHK総合で放送の『人類誕生』第1集は「こうしてヒトが生まれた」です。

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アルディピテクス・ラミダスは二足歩行の家族をもつヒト

人類は今わかっているだけでも20種いました。
私たちホモサピエンスに繋がる道を切り開いたのが、アルディピテクス・ラミダスです。

アルディピテクス・ラミダスは、450万から430万年前に生息し、二本足で歩いていたことが確認されている最古の人類です。
森で暮らす、身長およそ120 センチで、頭が小さくて足が長いという奇妙な姿をしていました。
足は物がつかめる猿のような形をして、木の上で暮らしていました。
足が遅いので肉食獣には弱かったのですが、地上で二本足で立って歩くと、遠くまで歩くことができました。
遠くで見つけた果物を両手いっぱいに抱えることができたのです。

大地の大変動が起こり、アフリカに山脈大出現します。
山脈で遮られた東側では乾燥が進み木々がまばらな場所が増えてきました。
森が縮小し果物や森のめぐみが手に入りにくくなってくると、遠くから餌を運ぶことができるラミダスが有利になりました。

ラミダスが果物を抱えて運ぶ先には、子どもと奥さんという家族がありました。
ラミダスの犬歯が小さく、オス同士がメスをめぐって争わなかった証拠といわれ一夫一妻でした。
森が縮小する中で子孫を残すためには、他のオスと争うより、メスの子育てを助けることにエネルギーを使うほうがいいと考えたのです。

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アウストラロピテクス・アファレンシスは仲間を持つヒト

アルディピテクス・ラミダスの後に登場したのはアウストラロピテクス・アファレンシスです。

アファレンシスのオスは150センチ ほどで、足はラミダスほどは器用に使えず、ほとんど地上いたらしいです。

およそ370万年前のアフリカ さらに乾燥化が進、み森の木々はどんどん消えて草原「が広がっていきます。
アファレンシスは槍などの武器はまだ持っていなかったので、肉食獣から身を守るために仲間を持つように進化しました。
複数の家族が集まって行動していたと考えられています。

ホモ・ハビリスは道具を持つヒト

その後人類は大きな分岐点を持た迎え二つの種 華奢なホモ属と頑丈なパラントロプス属 に分かれました。
ホモ・ハビリスとパラントロプス・ボイセイは、ほぼ同じ時代に60万年ほど共存していました。

パラントロプスが噛む力が強く、ホモハビリスはひ弱に見えます。
ほとんど肉のない動物の死骸をあさりながら、骨の中の骨髄を食べるために石で叩いて割っていました。
その時偶然にホモハビリスは石器を発明したのです。

ホモ・エレクトスは心を持つヒト

ホモ・ハビリスの後に登場したのがホモ・エレクトスです。
身長は最大で180センチで、およそ180万年前に登場して5万年前まで地上に君臨していました。
足がスラリと伸び体毛が薄く、ホモ・サピエンスとは体はほとんど変わりません。

当時の狩りは、獲物が疲れるのを粘り強くひたすら待つ、忍耐の狩りでした。
エレクトスの骨盤には、大殿筋というとても大きな筋肉がついていました。
特に二本足で走るのに重要な筋肉なので、エレクトスは優れたランナーだったことがわかります。

体毛が薄いこと持つ長距離走を可能にしたと考えます。
多くの動物は体毛に覆われているため体温をうまく下げられません。
激しい運動をすると体温が上昇し、熱中症になってしまうのですが、体毛が薄くなったエレクトスは汗をかくことで体温をの上昇を防げるようになったのです。
長距離を走り続けることができるので、動物を追跡し続けれることで熱中症の状態に追い込めることができたのです。

栄養豊富な肉を食べていたエレクトスは、脳が大きくなり知能が高くなりました。
ドマニシ遺跡で見つかった年老いてから亡くなったと推察される頭蓋骨には歯が全くありませんでした。
歯を失った後、柔らかい食べ物をもらうなど介護されていたと考えられます。
思いやりの心が生まれた証拠と考えられます。

ホモサピエンスは好奇心を持つヒト

ホモ・エレクトスは、アフリカを出てやがてアジアに各地に散らばりました。
北京原人やジャワ原人です。

アフリカでは、エレクトスからホモ・ハイデルベルゲンシスという新しい人類が誕生しました。
のちにヨーロッパに進出してネアンデルタール人になりました。

そして、アフリカでついにホモ・サピエンスが誕生しました。
ネアンデルタール人とホモサピエンスは一番近い親戚関係です。

アフリカに現れたホモサピエンスは、19万年前から始まった氷期による地球規模の気候変動に見舞われます。

温暖なアジアにはあまり影響がなく、ジャワ原人などにダメージはありませんでした。
一方ヨーロッパに進出していたネアンデルタール人は、いち早く寒冷地に適応していたため生き延びることができました。
しかしアフリカの草原はどんどん砂漠へと変わり、ホモサピエンスの人口はわずか1万人以下までに激減していました。
南アフリカのピナクル・ポイントで草原に暮らしていた人類が決して口にすることのなかった貝殻が見つかりました。
アフリカでは貝が生息する場所が極めて限られていますが、幸運にも貝が採れる珍しい場所にたどり着き、好奇心の強いものだけが生き残ったと考えられます。

まとめ

450万年前二足歩行を始めたご先祖様は、家族を持ち、仲間を持ち、道具を持ち、心を持つヒトへと進化し続けたのですね。
食べたことのないものを食べる好奇心は、今でもヒトに残っているのかもしれません。
ナマコを始めて食べたヒト、タコだって最初に食べたヒトは、きっと好奇心の塊だったと思います。
なんでも食べるって、生き残るためには大切なんですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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