インフルエンザの合併症には、
インフルエンザウイルスによる一次性のものと、
細菌感染による二次性または混合感染があります。
その中でも子どもが気をつけたいもの、
大人が気をつけたいものをご紹介します。
インフルエンザの合併症 子どもが特に気をつけたいもの
インフルエンザの合併症で子どもが特に気をつけたいものは、
インフルエンザ脳症です。
体内で増えたウイルスに免疫が過剰反応し脳に異常が現れ、
日本で毎年100から300人の子どもが発症しています。
特に5歳未満の乳幼児に多く、1~2歳に集中しています。
発熱中に意識障害やけいれん、嘔吐、頭痛、異常行動・言動などが現れ、
最悪の場合は脳障害の進行や多臓器不全をもたらすこともあります。
異常行動や言動の例を上げると、
呼びかけてもまともに応答しない
理由もなくおびえ始める
訳のわからないことを言う
意味不明な行動を取る
筋肉のこわばりやガクガクとした動きが続く
があります。
これらの行動をしたからと言ってすべて脳症ということでもなく、
単なる熱けいれんだったり、熱でうなされただけ、なこともありますが、
やはり何か様子がおかしいと思ったら、
すぐにお医者さんに診てもらいましょう。
症状の変化などをお医者さんに時系列で伝えられるので、
ちょっと変だなと思ったら、時間や様子をメモしておきましょう。
インフルエンザの合併症 大人が特に気をつけたいもの
大人、特に高齢者がインフルエンザにかかると、
細菌性の肺炎を発症しやすくなります。
インフルエンザに感染することによってかかる肺炎には2種類あって、
インフルエンザウイルスによる肺炎と、
細菌感染による細菌性肺炎があります。
インフルエンザ肺炎は
4~5日過ぎても高熱、咳が続いて呼吸困難、チアノーゼがみられます。
高齢者は、気道粘膜や全身の抵抗力が低下しているので、
「肺炎球菌」などの細菌に感染し、
細菌性の肺炎を発症しやすくなってしまいます。
細菌性の肺炎は、熱が下がったあと、
再び発熱、悪寒、呼吸困難、多呼吸、一般症状の悪化がみられます。
二次感染による肺炎は重症化しやすいので、
インフルエンザによる死亡例のほとんどが、
二次感染による肺炎が原因であるといわれています。
心臓や呼吸器などの慢性疾患や
糖尿病、腎臓病 、免疫不全などの持病がある方は、
合併症を起こしやすいので要注意です。
まだあるインフルエンザの合併症
インフルエンザの合併症は、ほかにも
心合併症、急性筋炎、急性胃腸炎、中耳炎、副鼻腔炎などがあります。
症状を簡単に説明します。
心合併症は、心筋炎・心膜炎の合併症で、
末梢循環不全、心不全、不整脈などの症状がみられることがあります。
急性筋炎は、
回復期または経過中に足に筋肉痛を突然起こし、歩くのを嫌がります。
急性胃腸炎は、
嘔吐や下痢といった症状が急性に発症します。
中耳炎は、
しきりに耳を引っ張ったり、耳が痛いとか耳が聞こえづらいなどの症状がみられます。
副鼻腔炎は、
頭重感や頭痛、目の奥の痛みなどの症状がみられます。
熱が4日以上続き、
熱以外にきつい症状がある時は病院へ行きましょう。
まとめ
合併症を起こさないためには、
インフルエンザにかからない事が一番です。
インフルエンザの予防をしっかりして、
もしかかってしまったら栄養、休養を十分に取り、
早期の回復に心がけましょう。
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