ダイアモンド博士の”ヒトの秘密” 第11回 文明崩壊 人類史から学ぶもの

ダイアモンド博士の”ヒトの秘密”

ダイアモンド博士の”ヒトの秘密 その他の回

『第三のチンパンジー』の著者  ジャレド・ダイアモンド博士(カリフォルニア大学ロサンゼルス校教授)が 進化の謎を紐解きながら人間の本質を探ります。

2018年3月16日に放送の『ダイアモンド博士の”ヒトの秘密”』第11回は「文明崩壊 人類史から学ぶもの」です。

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意図せぬ自然破壊

地球の歴史では、人間が全く関与せずに種が絶滅してしまったことがあります。
アメリカ大陸間大交差です。
南アメリカが北アメリカと完全に分離した最大の島だったころ、他の地域では見られないような大型の動物が進化していました。
しかし400万年前に中米地域が隆起して北米と南米がつながり、大量の動物が行き来できるようになりました。
北アメリカの動物が南アメリカに移動したことで、南米で暮らしていた巨大動物が絶滅してしまったのです。

世界で二番目に大きな飛べない鳥は、人間によって絶滅に追い込まれました。
ニュージーランドの捕食動物がいなかったのでキリンのように巨大進化したモアと言われる鳥です。
800年前この地にやってきたポリネシア人たちは、人間から逃げない巨大な鳥を発見しました。
簡単に仕留めることができたので、数百年のうちに全てのモアが絶滅してしまったのです。
このように私たちヒトは、特に意図しないうちに環境や生態系にダメージを与えていることがあります。

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文明の自滅

ヒトは様々な形で環境を破壊しました。

森林伐採による破壊は、太平洋のイースター島の例があります。
イースター島には世界中で最も背の高いヤシの木の森がありました。
今から1000年ほど前ポリネシア人が到達し、彼らはヤシの木を次々と切り倒しました。

移り住んだポリネシア人は、カヌーを作ったりモアイ像を運ぶなど森の樹木を伐採して無計画な消費が島民の暮らしを危機に落としいれたのです。

木が伐採された大地は、雨風に侵食されてしまいます 。
土地がやせ農作物を失った彼らは、島の鳥を食べ尽くしてしまいます。
島民同士で争うようになり、部族の像を引き倒しそして崩壊してしまったのです。

アメリカ南西部の崖に住居を築いたアナサジも、層建築などを作るため次々と木を切り倒しました。1118年に始まった干ばつで農業を続けることが難しくなり、都市文明を放棄しなくてはいけなくなりました。

現代の環境危機

現在地球上では気候変動が起きています。
そしてそれは人間が起こしているものです。
地球温暖化は、異常気象をもたらし、暑くなるだけでなく寒さが続いたり暴風雨やハリケーンが頻発します。
二酸化炭素は海に溶け込んで海水を酸化させ魚にとって餌が豊富な珊瑚礁を溶かしてしまいます。
他に海面上昇の問題もあり、気温が高くなることで南極やグリーンランドの氷河の氷が溶けるのです。

なぜ私たち人は暮らしを脅かす環境破壊を続けるのかというと、私たちは生態系やイデオロギーについて不勉強で無知だからです。
そして結果なんか気にせずに行ってしまうという考えもう相変わらずに強いです。
人は自分の身勝手と無知から環境を破壊しているのです。

世界は今2頭の馬がレースをしているような状況です。
環境破壊と文明崩壊に突き進む馬と、環境対策に前向きな馬です。
この2頭が競争を繰り広げているのです。
30年後は今よりもエコロジーについての意識が高まってると思います。
希望を持って進んでいきましょう 。

まとめ

動物も必死に生きていくうちに環境や生態系を無意識に壊してきました、
進化を遂げ文明を発展させたヒトは、大規模で無計画な消費活動によって環境を破壊自分たちの生存を脅かしてしまいます。

前回の集団殺戮の時と同じく、諦めずに自分の身勝手を反省し、生態系やイデオロギーについて知ることで環境危機を乗り切っていかないといけないですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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